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交通事故による打撲痛を訴え続ける患者の知人


事例要約

病院近くの交差点で自転車と自動車の接触事故があり、自転車に乗っていた中国人学生、自動車の運転手、警察官が救急部に来た。
中国人学生は日本語が十分に話せず、知人の中国人学生が診察室に駆けつけて加わった。

自転車に乗っていた中国人学生は転倒し、下肢に痛みを訴えていたようだったが、知人の中国人学生が痛いと強く訴え感情的に見えることもあり、診察や診断に手間取った。

自転車に乗っていた中国人学生は、横断しようと車道にはみ出てきたとの加害者側からの情報や知人の中国人学生の診察室での行動から、骨折など大きな外傷がないと確認できた時点で、医師、看護師とも迷惑な患者、迷惑な人と受け止めた。

警察官は中国人学生に自転車の乗り方を教えていたようであった。医師、看護師は骨折がないと説明して終了した。

解説・作成意図

「○○人は…」という偏見のために、患者の診療に関わる人の意欲や誠実さがそがれてしまう。
重大な傷病が見つからなかった場合に、丁寧な説明や声掛け、気遣いなどのケアがおろそかになりがち。
痛いという反応が我々日本人医療従事者の感覚に比べて、過大だと感じると、診断に注意をしなければならなくなる。
交通外傷の患者には、どちらかと言えば加害者か、被害者か、医療従事者の心の中で理解しながら配慮して接する事が多い。
執拗に、強く痛みを訴え続ける時、どういう背景で、どういう理由でそう行動しているかを理解するなど看護の対応が求められる。強く痛みを訴える理由が何かを知る。
交通規範については国、民族、地域でも異なることがある。