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患者の権利の主張〜患者の要望への対応


事例要約

 患者さんはスウェーデンからの留学生。日本人の婚約者と同居していた。下肢麻痺から始まるギランバレー症候群を発症し、3日目に四肢完全麻痺、翌日呼吸筋も麻痺したため同居の婚約者を通じて母国の家族に主治医が直接説明し、ICUで人工呼吸器管理となった。数週を経て、麻痺は徐々に回復し人工呼吸器を離脱したが、感覚神経の回復に伴う痺れと疼痛がある中、運動神経の回復は緩徐でMMT2の段階での一般病棟への転棟となった。
 患者は痺れと疼痛のため数分おきの四肢の位置移動、体位変換、マッサージ等を希望したが、病院の対応が不十分と姉に訴え、スウェーデン大使館からもICUからの転棟も含め状況説明を求められた。その後、姉が来日し主治医と面談。病状については納得されたが、患者の状態に対応すべく常に看護師を1~2名つけるよう要望された。7:1看護基準では一人の患者に常時看護師をつけることは難しいが患者さんの苦痛は看護師としても何とかしたいと考えていること、できるだけのことをすること、要望に100%応えるのは難しいかもしれないという説明をし、看護の現状も見て頂き一応の納得を頂いた。ICUが満床でなければその要員をその患者のケアにあて対応した。 異国での発症、厳しい病状、回復への不安なども苦痛につながっていると考え、姉の夜間付き添い希望を受けたが、患者対応は全て看護師が行った。看護師の中には、患者を特別扱いしていると考えるものもいたようだが、患者の状況に最善を尽くす看護方針で対応した。

解説・作成意図

デイスカッション・ポイント
1. 文化による「患者権利の主張の違い」
2. 文化による「患者対応の違い」